さて これからデルフィの遺跡を訪れることにしましょう
紀元前2000年頃のことです

古代ギリシアにおいて「大地のへそ」 
世界の中心がデルフィであるとされていた時代です

デルフィの遺跡

「青銅の御者の像」  デルフィ博物館最大の目玉です
紀元前478年に作られたもので
シチリア島の僭主・ポリュザロスが奉納したもの
ほぼ完全な姿で 1896年に発見されました

紀元前6世紀 建物の中にあった最も美しい像

神様のへの贈り物

遺跡めぐりは体力がいります
足もとの悪い道をひたすら上っていくのですから
日頃から 足を鍛えておかなきゃね

劇場からジグザグの道を1kmほど上っていって
ようやく辿りついた競技場

像の後ろにある壁画に
彫刻が見つかった当時の様子が描かれています
デルフィの遺跡からはこんなにたくさんの彫刻がでてきました
「青銅の御者の像」には青銅製のまつ毛もあるのですよ
目の黒い部分はオニキス(黒めのう) 白=エナメル
茶=マグネシウム まつ毛=青銅
青銅でできた動物の首 もともとは胴体もあった

古代ギリシアでは「大地のへそ」として 世界の中心と考えられていたデルフィ
デルフィの遺跡をみると 古代の人々がいかに「神託」の力を信じていたかがわかる


紀元前6世紀頃から聖地として信仰を集め ギリシア内外からの巡礼者が絶えなかった
栄華を誇ったデルフィも紀元前5世紀になると 神託の力はうすれ徐々に衰退していく


1892年に本格的な発掘が始まるまで 遺跡は地中に埋もれたままだった
デルフィの街は東西に広がる小さな町で 端から端まで歩いても15分くらいです

デルフィの遺跡の全景の模型 中央大きいのがアポロン神殿

デルフィのレストランでランチです

レストランの窓からアラホバの町が見えます
赤い屋根の家が美しい

競技場  トラックの長さは178m 幅23m
観客は7000人収容できるそうです

劇場  石はバルナソス山から切り出されたもの

紀元前4世紀頃の建築で5000人が収容できる客席を持つ劇場
劇場上部からはアポロンの聖域が見える

アテネ人の宝庫
アテネがマラトンの戦いに勝利した記念に建てた宝庫

入り口に2本の柱をもつドリス式建築物で
ほぼ完全な姿に復元されました

アポロン神殿

アポロン神殿がこんなに近くに

アポロン神殿は 幅23m 長さ60mのドリス式建築で
正面に6本 側面に16本の柱をもっています
現在では6本の柱が復元されています

アポロン神殿を見上げたところ
来た時は青空だったのに山の天気が変わってきた

当初はもちろん屋根があった
そして将軍や神々のブロンズ像が37体飾られていたそうです

スパルタ人の記念館
紀元前405年のエゴスポタミの海戦で
アテネを破ったスパルタが奉納したもの

「青銅の御者の像」は大きな馬車の一部だったのです
これが青銅の御者の像の全体像

この模様はオンファロスを保護する為に包んであった羊毛を
彫刻で再現したものらしい  (羊毛は未発見)

「大地のへそ」と言われる「オンファロス」
発掘された実物のへその石

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BGM そばにいて    写真と言葉=マドンナ

「大地のへそ」はここにあった 
この場所で神託が行われていた
本物の「大地のへそ」は デルフィ博物館で保管されている

アポロン神殿の前には多くの都市国家が神託のお礼として
献上した宝庫や奉納記念碑が立ち並んでいました

アンティノウス像   ローマ皇帝ハドリアヌが
             息子を偲んで造らせたもの

ここからがデルフィ博物館のメインとされるものです
最も有名なもの3つをカメラが捉えました

お昼寝している赤ちゃんの頃のエロス

子供の頃の愛の神様エロス

アルゴスの兄弟像(孝行息子の象徴)
荷車を後ろから押してくれた孝行者の兄弟に感激した母親が
「どうかこの二人に何か最高の恩寵を…」と願ったところ
神様はこの兄弟に苦しみも悲しみも無い
最上の平穏=「死」を与えたそうです

スフィンクス 体が動物 胸が鳥 顔が人間
アルカイク・スマイル 神様への贈り物

神殿のレリーフ   トロイ戦争の場面を表している