January . 3
BGM  「恋心」
  Oswald
大阪天満宮  (1月21日)
          祈り


子の願い 絵馬に書きたる 母の背に
          天神さまの 梅ほころびて 
                  (マドンナ)

大学入試センター試験が始まった
全国721会場で約55万人が受験する

東京や大阪では降雪が予想されているだけに
さまざまな心配がつきまとう

今年度初めて英語のリスニングが行われ
受験生は不安な中
配布されたICプレーヤーで一斉に臨む

無事に2日間が終わるようにと私も祈る

サイエンスドーム八王子  (1月22日)
       かくれんぼ


じゃんけんでチョキを出すのはあなた
だから私はいつもグーを出す
私たちのじゃんけんにはパーはない

私が鬼になるとあなたを見失って
泣きべそロンリー
だから鬼になるのはいつもあなた

一つ 二つ 三つ 四つ
十数えたら私を探して きっと探して

人生という長い道のりで探し当てた相手
かくれんぼしても結ばれている赤い糸

「今日子さん めっけ!」と
きっとあなたは私を探してくれる
山茶花 長居植物園  (1月23日)
     紅い花の君


ねえあなた・・・ 振り向いて
私の視線を感じているなら私を見て
紅い色はあなたへの恋心
私の一途な片思い

真冬に咲く紅い花一輪
あなたの自転車の前カゴに入れた

その花をあなたは持ち帰ったか否か
それは解らない

私の遠い遠い日の思い出
「紅い花の君」に今も逢いたいと思う
鶴見緑地公園  (1月24日)
       ナイショ話


昔からナイショ話の好きな子だった

「パパにはナイショよ」
「お姉ちゃんにもナイショよ」

そう言うと自分だけが特別だと思って喜んだ
そして私にもよくナイショ話をする子だった

「パパにはナイショ」
「お姉ちゃんにもナイショ」

そう言って私の耳元でささやく

「僕が大きくなったらママをお嫁さんにしてあげる」
リーガロイヤルホテル大阪  (1月25日)
          喜び


「ねぇ おばあちゃん何を編んでいるの?」
「マフラーだよ」
「誰のマフラーを編んでいるの?」
「赤頭巾ちゃんのマフラーだよ」
「赤頭巾ちゃんきっと喜ぶね」
「喜ぶ顔を見るのがおばあちゃんの喜び」

人にはさまざまな嫉妬心がある
相手の喜びを自分の喜びとして受け止める
なかなか難しいことである
競争社会が作り上げたゆがみか

けれど相手を深く愛することが出来た時
その想いは超えられる

私も早くその一線を越えたいと思う
長居植物園  (1月26日)
      待つ


あと幾つ朝を迎えたら
この木に小さな芽が出るの?

「春が来たら・・・ 春が来たら・・・」と
今年も呪文のように唱えながら春を待つ

冬とはいつも幸せの待ち時間
空を見上げて遠くにいるあなたを想い
その先にある春を待っている

「冬来たりなば 春遠からじ」

春になったらきっとあなたに逢える
横浜ロイヤルパークホテル  (1月27日)
         賭け


赤い花の中にひとつだけ若返りの花がある
その花の蜜を吸うと10歳若くなる
確率は10パーセント
もし間違えれば記憶を失ってしまう

こんな危険な賭けをあなたならしますか?

ある女がその賭けに挑んだ
結果はどうだったか?

物語なら女は若返ったとなるでしょう
けれど現実では女は記憶を失くした

記憶のない女はそれでも幸せだった
誰のためにその花の蜜を吸おうとしたか
その記憶だけは神様が残してくれた
天王寺 Hoop  (1月28日)
         髪


私の黒髪はあなたのためにある
「サラサラできれい」と言ってくれたから
私はこの髪を切ることが出来ない

髪は私の命
あなたが私の髪を触って愛をささやくから
私はこれからもずっと伸ばしていよう
私の髪はときめきの小道具

私が髪を切る時は
あなたとの愛が終わった時
もう長い髪を必要としない終わりの時

大阪 南港  (1月29日)
        出航


今朝 積荷をしてこの港町を出航した
僕から君への贈りもの

君が喜ぶあれこれを大型船いっぱいに乗せ
この港町から見送った
船が見えなくなるまで見送った

僕を愛してついて来てくれること
僕を信じてついて来てくれること
いつもこのうえなく嬉しくて愛しくて

感謝の気持ちと共に僕の愛を船に乗せた
君の港に一日も早く届けたい
西梅田  (1月30日)
    眠らない街


25時の時報が響く
眠らない街の灯りがキラキラと
夜明けまでこの街を化粧する

刹那な時間を過ごすには
この街は明るすぎてやるせない

スイッチOFFにして
真っ暗な闇夜になった時
私もまた化粧を落とし素顔になれる

私と一緒に眠ろうよ
朝は起きて待つのではなく
きっと目覚めて迎えるものなんだよ
ネコヤナギ 長居植物園  (1月31日)
     ネコヤナギの詩


ネコヤナギを割ってみた
中から宝石が出てくるような気がして
                 (星野富弘)

ネコヤナギを割ってみた
中から春が出てくるような気がして
                 (マドンナ)

寒さは峠を越したのかしら?
ネコヤナギがビロードのコートを着て
ひなたぼっこをしていたよ

コートの下に隠しているのはなぁに?
大切なものギュッと詰まっているみたい

だってこんなにキラキラしてるんだもの