August . 1
今月の「マドンナの夢ギャラリー」のBGMは
オズワルド氏作曲のMIDI「Luna」
素敵なMIDIと共にお届けするこのギャラリーは
私からあなたへの愛のメッセージです
                 Madonna
BGM  Luna
富良野市・麓郷  (8月1日)
     無題


風の音 サワサワサワ・・・
麦畑を流れてゆく

携帯電話を近づけて
あなたにその音伝えたら
あなたは風を感じてくれた

ここにいたら心が無垢に
だって何もない
煩悩さえも消えてゆく
富良野 北時計  (8月2日)
      過去 現在 未来


シンシンと雪が降る夜
カフェの灯りの下で一人の女が男を待っている
約束の時間を過ぎても来ない男に想いを綴る

シュウは自分の過去を告白する手紙を書く
純に宛てた重くて切ない内容だった

ドラマ「北の国から」の心に残るワンシーン

過去から現在へ そして未来へと人生は続く
どんな過去であれその時は精一杯生きた
その真摯な気持ちを称賛したい

そして今はあなたがいるから未来に生きる
シュウはそう想いながら長い手紙を書いた
美瑛 北西の丘  (8月3日)
新富良野プリンスホテル  (8月4日)
      パスワード


ナビにない丘の上の「幸の家」
やっと・・・ やっと・・・ 辿り着いた

玄関で唱える入室のパスワード
チャンスは2回
私は「幸の家」に入れるだろうか?

あなたの大切なパスワードは何?

パスワードを決める時秘密が生まれる
パスワードの文字や数字に暗号を刻む

けれど私のパスワードは簡単
あなたの名前をフルネームで呼べばいい
     雨男と雨女


あなたと私が逢う時はいつも雨

私たちの出逢いを
神さまがお許しにならないの?

傘を差して身を隠して歩けと
神さまが雨を降らせるのだろうか?

あなたと私が逢う時はいつも雨
だからあなたと私は雨男と雨女
富良野 北時計  (8月5日)
        指定席


北側の窓辺の席が私たちの指定席
ここでなきゃダメな理由(わけ)を
知っているのはあなたと私とマスターだけ

私たちが来る日
その席には「予約席」のプレートが・・・

テーブルの下に置き忘れた一冊の本
その本があなたと私を赤い糸で結んだ

ここは私たちの出発(はじまり)の場所
そしてこれからもずっと私たちの指定席


上富良野 カルビーレストラン・Ardappol
                      (8月6日)
        平和の祈り


少女は幼い頃から夢に描いた

真っ白い家のバルコニーには季節の花を植え
可愛らしいエプロンをした自分が
スクランブルエッグにトーストの朝食を作り
優しいキスで彼を目覚めさせる日曜日の朝

そんなホームドラマのような家庭を夢にみた

幼い頃 両親を広島で亡くした
夏休みで祖父母の家にいて地獄を免れた

自分が幸せになることが両親へのはなむけ
午前8時15分 蝉時雨の中での平和の祈り
富良野市・麓郷  (8月7日)
    優しさに包まれて


北国の初夏は透明な静けさ
私はアクセル踏んでここまで来た
対向車もなく人っ子ひとりいない

緑の絨毯にラベンダーが話しかける
私にもナイショ話を聞かせておくれ

雲がゆっくりと流れてゆく
私の想いを付箋につけて
西から東へ流れてゆく

優しさに包まれて眠りたい
目覚めたら・・・
きっと新しい出発(スタート)が出来る
富良野 ニングルテラス  (8月8日)
      嘘つきという罪人


ニングルの森に昔アリババが隠した宝物がある
その場所を知っているのは森のフクロウだけ

欲深い人間たちは宝のありかを聞き出そうと
森のフクロウにあの手この手と目論み嘘をつく

嘘に嘘を塗りたくった人生
ひとつ嘘をつくと次の嘘で帳尻を合わせ
先についた嘘の均衡を保つためにまた嘘をつく
愚かで心廃れた嘘つき罪人たちよ

神さまはそんな嘘つき人間の舌を抜くのだろうか
もう決して嘘をついて罪を犯すことのないように
言葉を発することを奪ってしまうのだろうか


富良野 森の時計  (8月9日)
         優しい時間


森の時計はゆっくり時を刻むけど
   人間の時計はどんどん速くなる (倉本聰)


各駅停車が快速電車になり新幹線から飛行機へ
零歳時の教育が始まり言葉を発すると英会話
いずれは飛び級制度が導入されて
人は次々にマックスを求めて突っ走る

人生は長いんだ 生き急いじゃいけないよ
人間はみんな平等なのさ
老いることも死ぬことも平等にやってくる

野に咲く花の美しさに気づいておくれ
一度しかない人生を
優しい時間の中でゆっくりと生きておくれ
(8月10日)
     幸福ゆき


あなたと私・・・
幸福ゆきの切符が二枚

手荷物は何もいらない
すべてを捨てての旅立ち

夜行列車に乗って

あなたと私・・・
愛の片道切符
もうここへは戻ることはない